ジェイムズ・レナー 著
北田 絵里子 訳
プリムローズ・レーンの男として知られた老人が奇妙な殺され方をする。
銃で撃たれ、指先を切り落とされて、その指がミキサーに入れられていた。
その老人は、周りの人との付き合いは一切しないで、用事があるときだけ、配達人に要件を依頼していた。
そして、老人は、いつも違うミトンをしていた。
主人公のデイヴィッドは、犯罪ノンフィクション作家であるが、かつて別の犯罪者が犯人とされた事件の真犯人を解明し、それを出版することにより、有名になっているが、その事件の残忍さや妻の自殺等によって、PTSDとなり、新たな作品が書けなくなっている。
主人公は担当編集者にプリムローズ・レーンの男の事件を本にすることを奨められ、事件を調べ始める。
亡くなった老人の持っていた資料に出て来る女性が亡くなった妻と似ていること、また、老人の家のベッドに妻の指紋が残っていたことなどから、主人公自身が、容疑者の一人になってしまう。
容疑者として、捕まえられる前に、事件を解明しようとする。
ストーリーは、プリムローズ・レーンの男の事件を追う現在の物語と過去の妻との生活や前事件を解明した際の物語が並行して語られる。
妻の双子の姉が子どもの時に失踪する事件も起きており、今回の事件とも絡んでいるような感じがする。
プリムローズ・レーンの男の事件の解明は、下巻に続く。
<NV1321>
2014年10月15日 発行
発行所 (株)早川書房
ISBN978-4-15-041321-7
C0197 \760E