川上 弘美 著
下巻は、5つ目の夜の途中から始まる。
学校に行くと小さな穴があり、そこから入り込むとえんぴつや黒板などに手や顔をがあり、物が命を持つ世界がある。
そこでは、普通の世界のものが引き寄せられて、物の世界が作られつつあるようだ。
さよと仄田くんは、物を引き寄せているウバと闘い、引き寄せを止めようとする。
最後から二番目の夜、さよと仄田くんはグリクレルにサクランボのクラフティーの作り方を教わり、夜の世界の物達と一緒に食べる。
最後の夜、さよと仄田くんは、夜の世界を変えようとしているものたちと戦う。
夜の世界は、光と影にくっきり分かれつつあるり、光の子、影の子と死闘を繰り広げる。
二人が攻撃するとその攻撃の痛みが二人に跳ね返って来る。二人はもうだめだと思うが、影も光も覆い尽くすまばゆい光に覆われる。
二人は、見覚えの無い世界で、目を覚まし、元の世界にもどる。
元の世界にもどったさよと仄田くんは、以前の二人と少し変わっていた。
そして夜の世界の記憶は遠い物になっていた。
2012年5月30日 初版1刷発行
発行所 朝日新聞出版
ISBN978-4-02-250960-4
C0093 \1900E